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・米国株が成長すると期待される理由は?米国株は何がすごいの?
このような悩みに答えます。
- 米国株が成長すると期待される理由
- 日本株と米国株の違い
- 米国株に投資するデメリット
- 米国株に投資するリスク
- 今後の米国株に影響を与える要素
「米国株が成長すると期待される理由は何?」と疑問に思っていませんか?
米国株が成長すると期待される理由は複数あり、今後も高い成長が見込めるでしょう。
特に米国の代表的な株価指数であるS&P500は140年間にわたって上がり続けています。
本記事では米国株が期待される理由や日本株との違いなどについて解説するので、ぜひ最後までご覧ください。
米国株が成長すると期待される理由
米国株が成長すると期待される理由は以下の9つ。
- 数々の下落相場を乗り越えてきた
- 成長率が高い
- 今後も米国の人口は増加する
- 技術力・人材力が高い
- 有名企業が数多くある
- 高配当の企業が数多くある
- 株主の監視が厳しい
- 自己資本利益率が高い
- 研究開発に多額の費用を費やしている
①数々の下落相場を乗り越えてきた
以下のグラフは1880年〜2020年におけるS&P500の推移です。
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一時的な暴落を繰り返すも長期的には右肩上がりに上昇しています。
S&P500では銘柄入れ替えを年4回ほど行い、成長の見込みがない銘柄は外されます。
また、S&P500の構成銘柄として採用されるには、一定の条件をクリアしなければなりません。
【S&P500の採用条件】
- 米国企業である
- 時価総額が53億ドル以上
- 四半期連続で黒字利益を維持している
- 株に流動性があり、浮動株が発行済株式総数の50%以上ある
このような厳しい管理・審査を行なっているため、ハイパフォーマンスを実現することが可能。
②成長率が高い
以下のグラフは1990年1月〜2022年8月におけるS&P500と日経平均のチャート比較です。
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日経平均と比べて大きく伸びていることがわかります。
また、以下のグラフは2001年1月〜2022年8月におけるS&P500と全世界株式のチャート比較です。
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全世界株式の半数は米国株ですが、比較するとS&P500が全世界株式を上回っています。
米国株の成長率は高く、過去30年間におけるS&P500の平均利回りは11.2%を記録しています。
③今後も米国の人口は増加する
人口が増えると働き手が増えることから、人口と経済成長は比例の関係にあります。
米国の人口は2050年に約3億5000万人達すると予測され、今後も増加が見込まれます。
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④技術力・人材力が高い
以下の表は「THE世界大学ランキング2024」における1位〜10位の大学です。
順位 | 大学名 | 国・地域 |
1 | オックスフォード大学 | イギリス |
2 | スタンフォード大学 | アメリカ |
3 | マサチューセッツ工科大学 | アメリカ |
4 | ハーバード大学 | アメリカ |
5 | ケンブリッジ大学 | イギリス |
6 | プリンストン大学 | アメリカ |
7 | カリフォルニア工科大学 | アメリカ |
8 | インペリアル・カレッジ・ロンドン | イギリス |
9 | カリフォルニア大学バークレー校 | アメリカ |
10 | イェール大学 | アメリカ |
上位10大学のうち、米国の大学7校がランクインしています。
米国大学を卒業した人の中には本国に帰国する学生もいますが、そのまま米国に残って企業に勤める学生もいます。
その結果、米国の企業には高度人材が多く集まり、成長につながるのです。
⑤有名企業が数多くある
米国に本社を置く企業であっても世界各国に事業を展開し、海外での売上や利益の大半を占めるグローバル企業も数多くあります。
2020年におけるS&P500構成企業の海外売上高比率は28.7%であり、内訳は以下のとおり。
- アジア・オセアニア:10.8%
- 欧州:10.5%
- 南北アメリカ(米国を除く): 4.9%
- アフリカ・中東:2.4%
- オセアニア:1.4%
このような企業は日本など先進国のみならず、新興国にも進出しており、世界経済の成長ポテンシャルを取り込むことが可能です。
⑥高配当の企業が数多くある
米国の企業は、株主への利益還元として配当金を重視します。
日本の企業では株主優待が人気ですが、米国では数字重視のシビアな株主が多いため、企業も出来るだけ配当を増やそうとする傾向が高いのです。
50年以上増配を続けている優良企業も数多くあります。
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日本で30年以上増配を続けている企業は花王の1社のみです。
また、米国株は日本株に比べて配当が高い銘柄が多く、配当利回りが5%を超える銘柄も珍しくありません。
⑦株主の監視が厳しい
米国の企業には「会社は資本を投入している株主のもの」という認識が根付いています。
これにより、株主は企業に対して影響力を持ち、自らの意見や要求を主張できます。
特に、大口投資家や機関投資家は、企業の経営方針や業績に対して大きな影響力を持っています。
加えて、米国の規制環境も株主の影響力を強めており、企業は株主に対して十分な情報開示を行わなれればなりません。
⑧自己資本利益率が高い
自己資本利益率(ROE)は、与えられた資本をどれだけ効率的に生かし利益を出したかを示す指標です。
一般的に、自己資本利益率が高いほど自己資本を活用して収益を上げる能力が高いとされます。
過去20年間における東証株価指数とS&P500の自己資本比率の比較は以下のとおり。
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東証株価指数と比べて自己資本利益率が約2倍ほど高いです。
米国企業の利益率が高い要因として、研究開発に多額の投資を行っていることが挙げられます。
米国企業は稼いだ利益を研究開発などに積極的に投じて、イノベーションの創造や新しい製品やサービスを作り出すという好循環を生み出しています。
⑨研究開発に多額の費用を費やしている
以下のグラフは企業の営業利益に対する設備投資、研究開発投資の比率を日米で比較したものです。
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米国の営業利益に対する設備投資、研究開発投資の比率が大きく、年々増えていることがわかります。
米国企業は多額の費用を研究開発に費やし、新しいイノベーションや技術革新を試みているため、付加価値の高い商品・サービスを提供することが可能です。
日本株と米国株の違い
日本株 | 米国株 | |
値幅制限 | ある | ない |
株主優待制度 | ある | ない |
株取引できる時間 | 【午前】 9:00〜11:00 【午後】 12:30~15:00(東証以外は15:30) | 【夏時間】 22:30~5:00 【冬時間】 23:30~6:00 |
最低購入数量 | 100株 | 1株 |
夏時間と冬時間とは?
夏時間は、3月の第2日曜日の午前2時から始まり、11月の第1日曜日の午前2時に終了します。
冬時間は、11月の第1日曜日の午前2時始まり、3月の第2日曜日の午前2時に終了します。
①値幅制限
日本の株式市場は株価が動く範囲が決まっていて、これを値幅制限と呼びます。
1日に変動できる上下の幅を制限することで、株価の暴騰・暴落を防いでいるのです。
米国株式市場には値幅制限がありませんが、その代わり「サーキットブレーカー制度」と呼ばれる制度が導入されています。
②株主優待制度
日本株では株主になると株の保有数や保有期間によってギフトや商品、優待券などがもらえる「株主優待制度」があります。
米国株では株主優待制度がなく、株主は配当による還元のみ受け入れます。
③株取引できる時間
株取引は現地時間で行われるため、日本の株式市場と米国の株式市場では取引時間が異なります。
日本株は午前9:00~11:30、午後12:30~15:00(東証以外は15:30)ですが、米国株は冬時間だと23:30~6:00、夏時間だと22:30~5:00に取引可能です。
④最低購入数量
日本株には単元株制度があり、100株単位から取引できます。
そのため、株式を購入の際には、相応の資金が必要となります。
しかし、米国株は1株単位で購入できるので、少ない資金でも投資を始めることが可能です。
米国株に投資するデメリット
米国株に投資するデメリットは以下の3つ。
- 為替の影響を受ける
- 配当金に対して二重に課税される
- 為替手数料がかかる
①為替の影響を受ける
米国株を円高になった時に円貨決済で手放すと為替差損が生じ、円安時に手放すと為替差益が生じます。
米国株を売却する際は為替レートに注意する必要があります。
②配当金に対して二重に課税される
株式投資で配当金を得た場合は税金が課税され、日本の税率は20.315%です。
日本株であれば、得た配当金にこの税率を乗じた金額を納税する必要があります。
一方、米国株から配当金を得た場合、日本の税率20.315%にプラスして米国の税率10%が加算されます。(このことを二重課税と言います。)
NISA口座(非課税口座)を利用していても国内分は非課税にできますが、米国の税率10%は課税されるので注意が必要です。
なお、配当金は源泉徴収された後に入金されるので、個人が特別な手続きを取る必要はありません。
課税口座(一般口座、特定口座)を利用している場合はどうなる?
課税口座を利用している場合、米国株から得られた分配金に対しては二重に課税されます。
なお、二重課税となっている場合は、特定口座(源泉徴収あり)でも確定申告することで米国の10%分の一部または全部を取り戻せます。
③為替手数料がかかる
日本株は円を使って直接購入できますが、米国株はドルで購入します。
そのため、取引手数料に加えて為替手数料もかかります。
米国株に投資するリスク
米国株に投資するリスクは以下の3つ。
- カントリーリスク
- 流動性リスク
- 信用リスク
①カントリーリスク
カントリーリスクとは、一国の政治・経済状況の変化によって受ける資産への影響を指します。
米国のような頻繁に国際問題の渦中にいる国の株式を購入する場合、米国のカントリーリスクにも注意する必要があります。
中国への姿勢、中東への軍事介入度合いなど、米国の株式市場に影響を与える問題が数多く存在します。
②流動性リスク
流動性リスクとは、需要と供給が十分でない場合に株式の売買が難しくなるリスクのことです。
米国株のような世界を代表する資産であり、かつ上場企業であれば流動性リスクに注意する必要はほぼないでしょう。
しかし、米国上場株でもマイナー銘柄や新規上場後の取引は不安定になるので、流動性リスクに注意する必要があります。
③信用リスク
信用リスクとは、株式の発行体が業績不振などによって債務不履行になることです。
米国株も株式ですから、会社が倒産すれば株主は損失を被ることになります。
ただ、GAFAのような世界的な米国企業に投資するのであれば信用リスクに気を付ける必要はないでしょう。
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投資する銘柄やタイミングによっては信用リスクを確認しておくことが重要です。
今後の米国株に影響を与える要素
今後の米国株に影響を与える要素は以下の2つ。
- FRBの利上げ・利下げ
- 大統領選挙
①FRBの利上げ・利下げ
FRB(連邦準備制度理事会)は米国の中央銀行であり、日銀と同じ役割を果たします。
一般的に、利上げが行われると株式が売られ、安全資産(ドルや米国債など)が買われる傾向にあります。
なぜなら、金利が高い状況ではリスクの高い株式よりも安全資産を選んだ方が割に合うからですね。
一方、利下げが行われると安全資産が売られ、株式が買われる傾向にあります。
②大統領選挙
米国では2024年11月5日に大統領選挙が行われます。
民主党は現職バイデン大統領の党候補指名が確実な状況で、共和党は支持率でトランプ前大統領が独走しています。
候補者が異なる政策を掲げる場合、その政策が企業や産業に影響を与える可能性があります。
例えば、税制の変更や規制緩和などがある場合、それが企業の業績や市場の見通しに影響を与えるでしょう。
まとめ
今回は米国株が成長すると期待される理由について解説しました。
- 米国株が成長すると期待される理由
- 日本株と米国株の違い
- 米国株に投資するデメリット
- 米国株に投資するリスク
- 今後の米国株に影響を与える要素