オルカンに投資したら複利効果は得られる?
このような悩みに答えます。
- 投資信託の「分配金」とは?
- オルカンでは分配金が支払われる?
- オルカンに投資したら複利効果は得られる?
- 分配金再投資により複利効果は最大化される
- オルカンの分配金に関する注意点
オルカンに投資した場合、分配金が自動的に再投資されるため、複利効果を得られます。
通常、分配金には約20%の税金が課されますが、オルカンの仕組みを利用することで、これを回避し、税制上のメリットを最大限に享受することが可能です。
本記事では、オルカンの複利効果やその仕組みについて詳しく解説します。
なお、オルカンを購入するには証券口座を開設する必要があります。
まだ口座を開設していない方はこれを機に開設しておきましょう。
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投資信託の「分配金」とは?
分配金とは、投資信託から支払われる配当金のようなものです。
投資信託は、保有する資産(株式や債券など)から得られる配当金や利息を受け取ります。
これらの収益がファンドの利益となり、投資信託の決算時に運用益の一部を投資家に還元する際に支払われます。
分配金が支払われる仕組み
分配金は、ファンドの純資産から支払われます。
分配金が支払われる具体的なプロセスは以下の通りです。
- 収益の計算:ファンドが保有する株式や債券などの資産から得られる配当金や利息などの収益が計算される
- 分配金の決定:ファンドの運用会社が収益や運用方針に基づいて、分配金の額を決定する。これは通常、ファンドの目論見書や運用報告書に記載されている
- 分配金の支払い:決定された分配金が投資家に支払われる。支払いは現金で行われる場合もあれば、自動的に再投資される場合もある
分配金が支払われると、その金額分だけファンドの純資産が減少します。
例として、ファンドの純資産価値が10億円で、1億円の分配金が支払われた場合、純資産価値は9億円になります。
分配金の有無は投資信託によって異なる
投資信託には、「分配金あり」と「分配金なし」の2種類が存在します。
分配金がある投資信託は、定期的に分配金を投資家に支払います。
分配金を受け取ることにより、投資家は定期的な収益を得ることができますが、その分だけファンドの純資産は減少します。
一方、分配金がない投資信託は、長期的な成長を第一に考えています。
このタイプの投資信託では、得られた収益を投資家に分配するのではなく、ファンド内で再投資を行います。
これにより、ファンドの運用資産が増加し、複利効果を利用して資産の成長を図ることが可能です。
オルカンでは分配金は支払われる?
オルカンでは分配金が再投資される
オルカンでは原則分配金が支払われません。
「分配金額の決定にあたっては、信託財産の成長を優先し、原則として分配を抑制する方針とします。」という記載の通り、信託財産の成長が優先されます。
実際、オルカンは2018年から運用されていますが、分配金が支払われたことは一度もありません。
ただ、絶対に分配金が支払われないとは言えません。
「分配金を出さない」と書いてしまうと租税回避とみなされ、当局からしかるべき対応をとられる可能性があります。
そのため、「原則として分配を抑制する」という書き方がなされています。
オルカンで分配金が支払われるタイミング
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の配当金の再投資がどのように行われているかについて、運用会社に問い合わせた方がいました。
その方のポストは以下の通りです。
【必見】(改良版)
— S&P500全力マン🇺🇸📈 (@mouketaiyone) November 19, 2023
emaxisslim米国株式(S&P500)の配当金の再投資は内部的にどのように行われているか?がずっと気になっていたので、運用会社の三菱UFJ国際投信さんに問い合わせてみるとご丁寧に電話で対応頂きました。…
「組入銘柄から配当金が出たらすぐに、組入銘柄の割合を時価総額加重平均になるように調整して凹凸を無くすように再投資する」とあります。
つまり、組入銘柄から配当金が出たらすぐに再投資されます。
オルカンも同じeMAXIS Slimシリーズであるめ、同じ方法が取られていると言えるでしょう。
オルカンに投資したら複利効果は得られる?
複利とは?
複利とは、お金を投資することで得た利益を再び投資することで、利益が次第に増えていく仕組みのことです。
例えば、100万円を年利5%で複利で10年間投資すると、以下のように元本と利息が増えます。
1年目:100万円 × 1.05 = 105万円
2年目:105万円 × 1.05 = 110.25万円
3年目:110.25万円 × 1.05 = 115.76万円
…
10年目:約162.89万円
20年目:約265.33万円
30年目:約432.20万円
複利の最大のメリットは、時間が経つほど利益がどんどん増えるという点です。
時間が経つほど、元本と利息が雪だるま式に増えていくため、長期間投資するほど大きな利益を得られます。
オルカンに投資したら複利効果は得られる
結論から言うと、オルカンに長期間投資すると複利効果を得ることが可能です。
オルカンでは分配金が投資家に還元されず再投資され、再投資されるとオルカンの純資産は上昇。
それにより、大きな額を投資でき、分配金もさらに大きくなり、その分配金がまた再投資されます。
この循環によって、元本が時間とともに増え続け、複利効果が最大限に発揮されます。
したがって、オルカンに長期間投資することで、分配金が再投資される仕組みを通じて、複利と同じ効果を得ることが可能です。
この複利効果は、長期的に資産を大幅に増加させる強力な手段となります。
時間の経過とともに投資額が増えることで得られる収益も増加し、その収益も再投資されるため、元本がどんどん大きくなります。
結果として、長期的な資産成長が期待できるのです。
投資信託の複利は特殊
一般的な複利とは、配当金が元本に追加され、その追加された元本をもとに再び配当金が計算される仕組みのことです。
このプロセスが繰り返されることで、元本と配当金が共に増加し、時間とともに投資額が増えていきます。
ただし、投資信託における複利効果は、一般的な複利とは異なる特性を持ちます。
投資信託では分配金が純資産に追加され、この純資産はファンド全体の資産価値を表し、分配金が再投資されることで資産価値が増加。
ここで注意が必要なのは、投資信託の保有にかかる手数料(信託報酬やその他の管理費用など)が、この純資産から差し引かれる点です。
つまり、分配金の再投資による複利効果が得られる一方で、手数料が資産価値を減少させる要因となります。
このため、長期間にわたって投資信託を保有することで複利効果を享受することは可能ですが、一般的な株式や預貯金の複利とは異なることに注意が必要です。
分配金再投資により複利効果は最大化される
分配金が再投資されることには以下の2つのメリットがあります。
- 非課税枠が減らない
- 分配金に対する課税の免除
非課税枠が減らない
新NISAでは、年間の投資枠が最大で360万円に設定されています。
これにより、投資家は年間最大360万円までの投資を非課税で行うことが可能です。
しかし、投資信託などから支払われた分配金を自ら再投資すると、その再投資分も投資枠に含まれるため、非課税枠が減ってしまいます。
再投資によって年間の非課税投資枠を圧迫することは、長期的な運用効率に悪影響を及ぼす可能性があるでしょう。
一方で、オルカンでは分配金がそのままファンド内で再投資され、この方法では投資家の非課税枠は減少しません。
そのため、ファンド内での再投資は、非課税枠を最大限に活用しながら資産を効率的に増やす手段として非常に有効です。
分配金に対する課税の免除
分配金は通常、総合課税または申告分離課税の対象となり、その税率は約20%です。
分配金が配られる場合、その都度20%の税金が課されます。
しかし、オルカンの場合、分配金が自動的に再投資される仕組みとなっているため、課税されることはありません。
これにより、分配金を全額再投資に回すことができ、複利効果を最大限に活用することが可能です。
なお、NISA口座(非課税口座)を利用する場合、受け取る分配金に税金がかかりません。
オルカンの分配金に関する注意点
オルカンは、外国の株式に投資を行う投資信託であり、それらの株式から得た配当などの利益に対し、投資先の国ごとに所得税(以下「外国所得税」)がかかります。
NISA口座(非課税口座)を利用することで国内での課税(20%)は非課税になりますが、外国所得税は免除されません。
たとえば、分配金を配る米国株型投資信託に投資した場合、得られた分配金に対して米国の所得税10%が課税されます。
なお、オルカンなどの基本的に分配金を配らない投資信託の場合、外国所得税が源泉徴収された後に入金されるため、個人が特別な手続きを取る必要はありません。
まとめ
今回はオルカンの複利効果やその仕組みについて解説しました。
- 投資信託の「分配金」とは?
- オルカンでは分配金が支払われる?
- オルカンに投資したら複利効果は得られる?
- 分配金再投資により複利効果は最大化される
- オルカンの分配金に関する注意点
オルカンに投資することで、分配金が自動的に再投資され、複利効果を享受ができます。
分配金には約20%の税金が課されますが、再投資されることで税制上のメリットを最大限に活用することが可能です。
ただし、投資信託における複利効果は、一般的な複利とは異なる特性を持ちます。
投資信託では分配金純資産に追加されますが、信託報酬やその他の管理費用などの手数料が、この純資産から差し引かれます。
長期間にわたって投資信託を保有することで複利効果を得ることは可能ですが、株式や預貯金の複利とは異なる点を理解しておくことが重要です。
なお、オルカンを購入するには証券口座を開設する必要があります。
まだ口座を開設していない方はこれを機に開設しておきましょう。
【おすすめのネット証券】
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