【徹底比較】eMAXIS Slim 全世界株式と先進国株式どっちを買うべき？

このような悩みに答えます。

「eMAXIS Slim 全世界株式と先進国株式どっちを買うべき？」と悩んでいませんか？

結論から言うと、eMAXIS Slim 全世界株式がおすすめです。

eMAXIS Slim 全世界株式では時価総額の高い企業がある国ほど割合が大きくなるので、今後伸びる国を予想せずに済みます。

本記事ではeMAXIS Slim 全世界株式と先進国株式の概要やどっちを買うべきかについて解説します。

eMAXIS Slim 全世界株式とは？

オルカンは三菱UFJアセットマネジメントが運用する「eMAXIS Slim 全世界株式（オールカントリー）」という投資信託です。

全世界株価指数「ACWI」に連動するインデックスファンドで、先進国（23ヵ国）・新興国（24ヵ国）の株式で構成されています。

人気・知名度が高く、「投信ブロガーが選ぶ！Fund of the year」では5回連続（2019年〜2023年）で第1位に輝いています。

そんなオルカンは、強い国には多く投資して弱い国には少なく投資する「時価総額加重平均」を用いています。

現在は米国が全体の62.3%を占め、日本は5.5%、英国は3.7%となっていますが、新興国がさらに成長すれば比率は大きく変わります。

eMAXIS Slim 先進国株式とは？

eMAXIS Slim 先進国株式インデックスは三菱UFJアセットマネジメントが運用する投資信託です。

目標とする株価指数は「MSCIコクサイ・インデックス」で日本以外の先進国22ヵ国の株式約1,300銘柄で構成されています。

eMAXIS Slim 全世界株式と同様に時価総額加重平均を用いているため、時価総額の高い企業ほど組み入れ比率が大きくなります。

なお、構成国から日本が除かれているのは、MSCIコクサイ・インデックスが日本人投資家向けに作られた指標だからです。

eMAXIS Slim 全世界株式のメリット

eMAXIS Slim 全世界株式のメリットは以下の2つ。

①一本で世界に投資できる

eMAXIS Slim 全世界株式だけで47の国と地域、約3,000の銘柄に投資できます。

投資のリスクを抑えるには分散性が重要ですが、これ一本でも十分に分散が効いています。

②伸びる国を予想しなくて良い

時価総額加重平均を用いているため、時価総額の高い企業がある国ほど割合が大きくなります。

成長した企業の比率が自動的に大きくなるので、伸びる国を予想する必要はありません。

eMAXIS Slim 先進国株式のメリット

eMAXIS Slim 先進国株式のメリットは以下の2つ。

①株式の割合を調整できる

eMAXIS Slim全世界株式は先進国の株式が約90%を占め、新興国は10%ほどです。

一方、eMAXIS Slim 先進国株式は先進国の株式のみで構成されています。

eMAXIS Slim 新興国株式と組み合わせることで、先進国50%：新興国50%のように割合を調整可能です。

②不安定な新興国を含まない

新興国は今後大きく成長する可能性がありますが、様々なリスクもあり不安定と言えます。

先進国は今後大きく成長する見込みは薄いものの、安定しています。

eMAXIS Slimの全世界と先進国の比較

運用方法

eMAXIS Slim 全世界株式の場合、株式に直接投資します。

eMAXIS Slim 先進国株式インデックスも同様に、株式に直接投資します。

運用方法はどちらも同じです。

構成国

国・地域	全世界	先進国
米国	62.3%	73.8%
日本	5.5%	–
イギリス	3.7%	3.9%
フランス	2.9%	3.3%
カナダ	2.9%	3.2%
スイス	2.1%	2.5%
ドイツ	2.0%	2.4%
オーストラリア	1.7%	2.0%
その他	16.9%	8.9%

日本を除いているので、米国の比率はeMAXIS Slim 先進国株式の方が10%ほど高いです。

それ以外はどちらもほとんど同じです。

組入銘柄

eMAXIS Slim 全世界株式とeMAXIS Slim 先進国株式インデックスの組入上位10銘柄の比較は以下のとおり。

全世界		先進国
銘柄	比率	銘柄	比率
マイクロソフト	4.0%	マイクロソフト	4.7%
アップル	3.9%	アップル	4.7%
エヌビディア	2.7%	エヌビディア	3.1%
アマゾン	2.2%	アマゾン	2.6%
メタ・プラットフォームズ	1.5%	メタ・プラットフォームズ	1.8%
アルファベット A	1.1%	アルファベット A	1.3%
アルファベット C	1.0%	アルファベット C	1.2%
イーライリリー	0.8%	イーライリリー	1.0%
テスラ	0.8%	テスラ	0.9%
ブロードコム	0.8%	ブロードコム	0.9%

組入上位10銘柄はどちらもほぼ同じです。

純資産額

純資産総額は組み入れられている株式や債券など資産の時価総額のことで、投資信託の規模を表します。

純資産総額が多いほど多くの人から投資されていることを意味します。

全世界	先進国
3兆1000億円	7,000億円

純資産額はeMAXIS Slim 全世界株式の方が大きいです。

手数料

	全世界	先進国
購入時手数料	無料	無料
信託財産留保額	無料	無料
信託報酬	0.05775%	0.09889%
その他	0.03%	0.02%
実質コスト	0.08775%	0.12%

手数料はeMAXIS Slim 全世界株式の方が低いです。

利回り

	全世界	先進国
2018年	-7.5%	-11.0%
2019年	26.8%	28.9%
2020年	9.0%	9.0%
2021年	32.7%	38.3%
2022年	-5.6%	-5.4%
2023年	19.6%	20.7%
平均	12.5%	13.4%

利回りはeMAXIS Slim 先進国株式インデックスの方が高いです。

新NISAの対象

	つみたて投資枠	成長投資枠
全世界	◯	◯
先進国	◯	◯

どちらもつみたて投資枠と成長投資枠の対象です。

eMAXIS Slimの全世界と先進国どっち？

eMAXIS Slim 全世界株式がおすすめです。

過去の利回りは先進国株式の方が高いですが、今後も続くかは分かりません。

さらに、時価総額の高い企業がある国ほど割合が大きくなるので、今後伸びる国を予想せずに済みます。

ただ、先進国の割合を調整したい場合や自分で新興国を選びたい場合はeMAXIS Slim 先進国株式を選ぶと良いでしょう。

eMAXIS Slimの全世界と先進国両方はあり？

両方持つのはおすすめしません。

どちらも先進国が大半を占めているので、両方保有しても先進国（特に米国）の割合が増えるだけです。

加えて、投資信託を保有すると手数料がかかり、無駄にコストがかかります。

eMAXIS Slim 全世界株式または先進国株式どちらか片方で十分です。

eMAXIS Slim 全世界に乗り換えるべき？

まとめ

今回はeMAXIS Slim 全世界株式と先進国株式どっちを買うべきかについて解説しました。

過去の利回りは先進国株式の方が高いですが、今後も続くかは分かりません。

さらに、時価総額の高い企業がある国ほど割合が大きくなるので、今後伸びる国を予想せずに済みます。

そのため、eMAXIS Slim 全世界株式がおすすめです。

ただ、先進国の割合を調整したい場合や自分で新興国を選びたい場合はeMAXIS Slim 先進国株式を選ぶと良いでしょう。