・新NISAを始めるべき理由は?
・始めないとどうなる?
- 新NISAを始めるべき理由
- 新NISAを始めないとどうなる?
- 新NISAを政府が推奨する理由
- 新NISAを始めるタイミング
- 新NISAは投資信託に投資すべき
- 新NISAの始め方
- 投資のリスクを抑えるコツ
新NISAを始めるべき理由
- 円の価値は下がっている
- 銀行の利息より利回りが高い
①円の価値は下がっている
円の価値は年々下がっていく傾向にあります。
現在の企業物価指数は1965年の2.4倍なので、当時の1円は現在の2.4円に相当。
つまり、約50年で円の価値は240%ほど下がっていますが、それに比べて株式の価値は上昇する傾向にあります。
米国の代表的な株価指数であるS&P500は、1880年から2020年にかけて短期的な暴落を繰り返しながらも上昇。
年々価値が減少していく法定通貨よりも株式の方が資産を守りやすいと言えます。
②銀行の利息より利回りが高い
銀行の定期預金は0.01~0.001%が一般的で、良くて0.1%といったところでしょう。
一方、投資の場合、年利3〜4%であればリスクを抑えて運用することが可能で、定期預金よりもはるかに利回りが高いです。
中・長期的な投資を行うのであれば、運用で得られた利益をさらに運用して利益を増やす複利効果が得られます。
ただ、元本割れするリスクも少なからず存在します。
新NISAを始めないとどうなる?
1990年~2020年まではデフレであったため、円の価値はほとんど下がりませんでした。
ですが、2023年は物価高騰が目立ち、この年の物価上昇率は3.1%となっています。
3.1%の物価上昇は円の価値が3.1%減少したことを意味します。
また、日本銀行は毎年2%の物価上昇を目標としており、今後も資産を円のまま銀行に置いておくと、利息はほとんどもらえず預けていた資産の価値が下がる可能性が高いです。
投資に対して恐怖感があるのは分かりますが、まずは円以外の資産を持つことを意識すると良いでしょう。
新NISAを政府が推奨する理由
新NISAを政府が推奨する理由は以下の2つ。
- 経済を活性化させたい
- 個人で老後資金を用意してもらいたい
①経済を活性化させたい
以下のグラフは2000年から2021年末までの家計金融資産(現金・預金、債券、株式等)の推移です。
米国は3.4倍、英国は2.3倍に伸びていますが、日本は1.4倍しか増えていません。
また、以下のグラフは家計金融資産(現金・預金、債券、株式等)の構成を日米英で比較したものです。
米国、英国に比べて現金・預金の割合が大きく、全体の54.9%を占めています。
このように貯金する人が多いため、個人の金融資産はほとんど増えておらず、投資は企業の資金調達手段の1つなので、貯金する人が多いと事業の成長・拡大がしづらくなります。
そのため、新NISAを推奨して投資を行う人を増やすことで、経済を活性化させようとする狙いがあります。
②個人で老後資金を用意してもらいたい
日本は少子高齢化が目立ち、生産年齢人口(15〜64歳)は減少傾向にあります。
厚生労働省のデータによると2040年には高齢化率が35%になると予想されており、年金の受給額が減少する可能性は高いでしょう。
したがって、個人で資産運用を行い老後資金を用意してもらいたいのです。
オルカンが目標としている指数であるACWIの過去30年の利回りは8.7%、S&P500は11.7%なので、早いうちから始めれば少額でも老後資金は十分用意できます。
新NISAを始めるタイミング
今すぐ新NISAを始めることをおすすめします。
投資のリスクを抑える上で最も重要なことは長期間投資することです。
早くから投資を始めることで元本割れのリスクを大きく抑えられます。
また、早くから始めることで複利が働くので、少額でも十分な投資成果を得ること可能です。
複利の力は凄まじく、100万円を年利4%で30年間運用すると約324万円になります。
多くのネット証券では100円から積立購入ができるので、まずは少額から始めてみると良いでしょう。
新NISAは投資信託に投資すべき
投資信託は、複数の投資家からお金を集めて、専門の運用会社がそれを運用する仕組みです。
運用会社は市場や経済の動向を研究して最適な投資先を選択するため、投資家は自分自身で資産を選ぶ必要がなく、運用会社に任せることが可能です。
また、投資信託では、複数の資産(例:株式、債券、不動産など)に投資します。
そのため、一つの投資信託を利用することで、複数の企業や国に分散投資できます。
投資と聞くと個別株をイメージしがちですが、長期的に資産を築く上ではS&P500などの株価指数に連動する投資信託に投資するのが王道です。
新NISAの始め方
新NISAの始め方は以下のとおり。
- 証券口座を開設する
- ポートフォリオを決める
- 投資信託を積立購入する
①証券口座を開設する
投資信託を購入するには証券口座を開設する必要があります。
多くのネット証券ではNISA口座での取引手数料が無料になったので、使用するクレジットカードによって証券口座を選ぶと良いでしょう。
NISA口座(非課税口座)とは?
証券口座には課税口座(一般口座と特定口座)とNISA口座(非課税口座)があります。
課税口座で投資を行い利益を得たら20%の税金がかかりますが、NISA口座で投資を行えば税金がかかりません。
- 三井住友カード利用者:SBI証券
>> SBI証券のメリット・デメリットについて解説 - 楽天カード利用者:楽天証券
>> 楽天証券のメリット・デメリットについて解説 - au PAY カード利用者:auカブコム証券
>> auカブコム証券のメリット・デメリットについて - dカードまたは上記3つ以外のカード利用者:マネックス証券
>> マネックス証券のメリット・デメリットについて解説
クレジットカードで積立するとポイントが還元されます。
なお、マネックス証券のポイント還元率は1.1%とトップクラスの還元率を誇ります。
三井住友カードや楽天カード、au PAY カードを持っていない方は、マネックスカードを作成してマネックス証券を利用すると良いでしょう。
②ポートフォリオを決める
ポートフォリオとは、どれくらいの配分で金融商品の具体的な銘柄へ投資するかという組み合わせを指します。
当サイトで推奨しているポートフォリオは以下の3パターン。
- オルカン
- オルカン+インド
- オルカン+債券
※オルカンとは、三菱UFJアセットマネジメントが運用する「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」のことです。
詳しくは「新NISAにおすすめのポートフォリオについて解説」をご覧ください。
新NISAでは投資信託(複数の投資家から資金を集め、専門のファンドマネージャーが運用する投資商品)を利用すると良いでしょう。
③投資信託を積立購入する
ポートフォリオを決めたら投資信託を積立購入します。
つみたて投資枠、成長投資枠とは?
新NISAでは、年間投資枠120万円の「つみたて投資枠」と年間投資枠240万円の「成長投資枠」が設けられています。
つみたて投資枠ではつみたて投資のみ行えますが、成長投資枠では一括投資とつみたて投資の両方が可能です。
そのため、つみたて投資に年間最大360万円あてることもできます。
なお、新NISAにおける非課税保有限度枠は1,800万円であり、最短5年で全ての枠を埋められます。
投資のリスクを抑えるコツ
投資のリスクを抑えるコツは以下の3つ。
- 長期投資する
- 専門家の意見を鵜呑みにしない
- 暴落することがあることを知る
①長期投資する
投資のリスクを抑える最大のコツは、長期投資することです。
なぜなら、一時的に元本割れすることはありますが、長期間保有すれば損失を出しづらいからですね。
下記の図は「資産・地域を分散して積立投資を行なった場合の運用成果の実績【保有期間別(5年、20年)】」を金融庁がまとめたものです。
保有期間が5年だと元本割れが目立ちますが、20年の場合はほとんど元本割れしていないことがわかります。
過去が未来を保証するわけではないですが、長期投資すれば元本割れのリスクを大きく抑えることが可能です。
②専門家の意見を鵜呑みにしない
ニュースやSNSでは投資のプロが様々な視点から意見を述べていますが、大して聞く意味はないでしょう。
専門家の意見が絶対とは限りませんし、オルカンのような指数に連動する投資信託に長期間投資することが低リスクであることに変わりありません。
最も避けるべきは、専門家に意見を聞いて投資をやめてしまう、または、狼狽売りをしてしまうことです。
やめてしまったら損するリスクが高くなります。
専門家の意見を鵜呑みにせず、参考程度にとどめておくことが重要です。
③暴落があることを知る
2008年にリーマンショックが起きた際、S&P500は約49%、ACWI(オルカンが目標とする指数)は53%ほど下落しました。
S&P500の銘柄数は500、ACWIの銘柄数は約3,000ですが、大規模な経済危機が起きると暴落します。
ただ、どちらも数ヶ月〜数年後には回復しています。
経済危機により暴落することがあること、過去に何度も経済危機が起きたが数ヶ月〜数年後に回復していることを知っておけばパニックにならずに済みます。
まとめ
今回は新NISAを始めるべき理由や始めないとどうなるかについて解説しました。
- 新NISAを始めるべき理由
- 新NISAを始めないとどうなる?
- 新NISAを政府が推奨する理由
- 新NISAを始めるタイミング
- 新NISAは投資信託に投資すべき
- 新NISAの始め方
- 投資のリスクを抑えるコツ