・オルカンの平均利回りはどれくらい?
このような悩みに答えます。
- オルカンとは?
- オルカンの過去の利回り
- オルカンのシャープレシオ
- 過去に投資した場合のシミュレーション
- 今後投資する場合のシミュレーション
- 投資信託の買い方
- オルカンの今後の利回り予想
- オルカンに関するQ&A
「オルカンの平均利回りはどれくらい?」と悩んでいませんか?
結論から言うと、オルカンの平均利回りは8〜10%ほどです。
本記事ではオルカンやオルカンが目標とする指数であるACWIの平均利回りについて解説します。
オルカンとは?
オルカンは三菱UFJアセットマネジメントが運用する「eMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)」という投資信託です。
全世界株価指数「ACWI」に連動するインデックスファンドで、先進国(23ヵ国)・新興国(24ヵ国)の株式約3,000銘柄で構成されています。
人気・知名度が高く、「投信ブロガーが選ぶ!Fund of the year」では5回連続(2019年〜2023年)で第1位に輝いています。
そんなオルカンは、強い国には多く投資して弱い国には少なく投資する「時価総額加重平均」を用いています。
現在は米国が全体の62.3%を占め、日本は5.5%、英国は3.7%となっていますが、新興国がさらに成長すれば比率は大きく変わります。
オルカンの過去の利回り
オルカンの過去の利回りは以下のとおり。
【オルカンの過去の利回り】
- 2018年:-7.5%
- 2019年:26.8%
- 2020年:9%
- 2021年:32.7%
- 2022年:-5.6%
- 2023年:19.6%
- 平均:12.5%
1993年〜2023年における各年の利回り
- 1993年:11.70%
- 1994年:-6.30%
- 1995年:24.10%
- 1996年:26.80%
- 1997年:29.60%
- 1998年:6%
- 1999年:14.20%
- 2000年:-3.60%
- 2001年:-3.20%
- 2002年:-26.90%
- 2003年:21.70%
- 2004年:10.40%
- 2005年:28.30%
- 2006年:22.60%
- 2007年:5.10%
- 2008年:-52.90%
- 2009年:39.60%
- 2010年:-1.20%
- 2011年:-11.80%
- 2012年:31.70%
- 2013年:49.90%
- 2014年:20%
- 2015年:-2.10%
- 2016年:5.50%
- 2017年:20%
- 2018年:-12.40%
- 2019年:28.60%
- 2020年:11.20%
- 2021年:31.90%
- 2022年:-6.10%
- 2023年:34.30%
また、オルカンが目標としている指数であるACWIの過去の利回りは以下のとおり。
【ACWIの過去の利回り】
- 過去1年:34.3%
- 過去3年:20%
- 過去5年:17.6%
- 過去10年:13.2%
- 過去15年:15.3%
- 過去20年:9.9%
- 過去30年:8.7%
参考:myINDEX
平均利回りは8〜10%と言えるでしょう。
なお、マイナスである年も複数存在し、元本割れする可能性はあります。
オルカンのシャープレシオ
シャープレシオとは?
シャープレシオとは、取ったリスクに対してどれだけのリターンを得たのかを示す指標のこと。
シャープレシオの数字が高いほど優秀な投資信託であることを意味します。
シャープレシオの目安は一概に言えませんが、一般的には以下のような傾向があります。
- シャープレシオが1以上の場合:良好なリターンをリスクに見合った形で得ている
- シャープレシオが0.5〜1未満の場合:普通のリターンをリスクに見合った形で得ている
- シャープレシオが0未満の場合:リスクに対して不十分なリターンを得ている可能性がある
オルカンの過去のシャープレシオは以下のとおり。
また、オルカンが目標としている指数であるACWIの過去のシャープレシオは以下のとおり。
直近のオルカンのシャープレシオが高いことに加え、ACWIの過去のシャープレシオも全体的に0.5を超えています。
上記のことから、オルカンはリスクに見合った運用ができていると言えます。
過去に投資した場合のシミュレーション
シミュレーションの条件は以下のとおり。
- 使用するツールは金融庁「資産運用シミュレーション」
- つみたて投資に限定
- 信託報酬などのコストは考慮しない
毎月1万円積み立てた場合
積立期間 | 投資額 | 運用益 | 資産額 |
5年 | 60.0万円 | 35.2万円 | 95.2万円 |
10年 | 120.0万円 | 127.0万円 | 247.0万円 |
20年 | 240万円 | 509.6万円 | 749.6万円 |
30年 | 360万円 | 1,360.2万円 | 1720.2万円 |
毎月2万円積み立てた場合
積立期間 | 投資額 | 運用益 | 資産額 |
5年 | 120.0万円 | 70.3万円 | 190.3万円 |
10年 | 240.0万円 | 253.9万円 | 493.9万円 |
20年 | 480万円 | 1,019.2万円 | 1499.2万円 |
30年 | 720万円 | 2,720.4万円 | 3,440.4万円 |
毎月5万円積み立てた場合
積立期間 | 投資額 | 運用益 | 資産額 |
5年 | 300.0万円 | 175.8万円 | 475.8万円 |
10年 | 600.0万円 | 634.8万円 | 1234,8万円 |
20年 | 1,200万円 | 2,548万円 | 3,748万円 |
30年 | 1,800万円 | 6801.1万円 | 8,601.1万円 |
毎月10万円積み立てた場合
積立期間 | 投資額 | 運用益 | 資産額 |
5年 | 600.0万円 | 351.5万円 | 951.5万円 |
10年 | 1,200万円 | 1,269.6万円 | 2,469.6万円 |
20年 | 2,400万円 | 5,095.9万円 | 7495.9万円 |
30年 | 3,600万円 | 1億3602.2万円 | 1億7202.2万円 |
今後投資する場合のシミュレーション
シミュレーションの条件は以下のとおり。
- 使用するツールは金融庁「資産運用シミュレーション」
- つみたて投資に限定
- 信託報酬などのコストは考慮しない
毎月1万円積み立てる場合
毎月1万円積み立てる場合の想定利回り別シミュレーションは以下のとおり。
想定利回り5%
積立期間 | 投資額 | 運用益 | 資産額 |
5年 | 60万円 | 8.0万円 | 68万円 |
10年 | 120万円 | 35.3万円 | 155.3万円 |
20年 | 240万円 | 171.0万円 | 411.0万円 |
30年 | 360万円 | 472.3万円 | 832.2万円 |
想定利回り10%
積立期間 | 投資額 | 運用益 | 資産額 |
5年 | 60万円 | 17.4万円 | 77.4万円 |
10年 | 120万円 | 84.8万円 | 204.8万円 |
20年 | 240万円 | 519.4万円 | 759.4万円 |
30年 | 360万円 | 1,900.5万円 | 2,260.5万円 |
毎月2万円積み立てる場合
毎月2万円積み立てる場合の想定利回り別シミュレーションは以下のとおり。
想定利回り5%
積立期間 | 投資額 | 運用益 | 資産額 |
5年 | 120万円 | 16万円 | 136.0万円 |
10年 | 240万円 | 70.6万円 | 310.6万円 |
20年 | 480万円 | 342.1万円 | 822.1万円 |
30年 | 720万円 | 944.5万円 | 1,664.5万円 |
想定利回り10%
積立期間 | 投資額 | 運用益 | 資産額 |
5年 | 120万円 | 34.9万円 | 154.9万円 |
10年 | 240万円 | 169.7万円 | 409.7万円 |
20年 | 480万円 | 1,038.7万円 | 1,518.7万円 |
30年 | 720万円 | 3801.0万円 | 4,521.0万円 |
毎月5万円積み立てる場合
毎月5万円積み立てる場合の想定利回り別シミュレーションは以下のとおり。
想定利回り5%
積立期間 | 投資額 | 運用益 | 資産額 |
5年 | 300万円 | 40.0万円 | 340.0万円 |
10年 | 600万円 | 176.4万円 | 776.4万円 |
20年 | 1,200万円 | 855.2万円 | 2055.2万円 |
30年 | 2,400万円 | 2,361.3万円 | 4,161.3万円 |
想定利回り10%
積立期間 | 投資額 | 運用益 | 資産額 |
5年 | 300万円 | 87.2万円 | 387.2万円 |
10年 | 600万円 | 424.2万円 | 1,024.2万円 |
20年 | 1,200万円 | 2,596.8万円 | 3,796.8万円 |
30年 | 2,400万円 | 9,502.4万円 | 1億1302.4万円 |
毎月10万円積み立てる場合
毎月10万円積み立てる場合の想定利回り別シミュレーションは以下のとおり。
想定利回り5%
積立期間 | 投資額 | 運用益 | 資産額 |
5年 | 600万円 | 80.1万円 | 681.万円 |
10年 | 1,200万円 | 352.8万円 | 1,552.8万円 |
20年 | 2,400万円 | 1,710.3万円 | 4,110.3万円 |
30年 | 3,600万円 | 4,722.6万円 | 8,322.6万円 |
想定利回り10%
積立期間 | 投資額 | 運用益 | 資産額 |
5年 | 600万円 | 174.4万円 | 774.4万円 |
10年 | 1,200万円 | 848.4万円 | 2,048.4万円 |
20年 | 2,400万円 | 5,193.7万円 | 7,593.7万円 |
30年 | 3,600万円 | 1億9004.6万円 | 2億2604.9万円 |
投資信託の買い方
投資信託の買い方は以下のとおり。
- 証券口座を開設する
- 投資信託を積立購入する
①証券口座を開設する
投資信託を購入するには証券口座を開設する必要があります。
多くのネット証券ではNISA口座での取引手数料が無料になったので、使用するクレジットカードによって証券口座を選ぶと良いでしょう。
NISA口座(非課税口座)とは?
証券口座には課税口座(一般口座と特定口座)とNISA口座(非課税口座)があります。
課税口座で投資を行い利益を得たら20%の税金がかかりますが、NISA口座で投資を行えば税金がかかりません。
- 三井住友カード利用者:SBI証券
>> SBI証券のメリット・デメリットについて解説 - 楽天カード利用者:楽天証券
>> 楽天証券のメリット・デメリットについて解説 - au PAY カード利用者:auカブコム証券
>> auカブコム証券のメリット・デメリットについて - 上記3つ以外のカード利用者:マネックス証券
>> マネックス証券のメリット・デメリットについて解説
クレジットカードで積立するとポイントが還元されます。
なお、マネックス証券のポイント還元率は1.1%とトップクラスの還元率を誇ります。
三井住友カードや楽天カード、au PAY カードを持っていない方は、マネックスカードを作成してマネックス証券を利用すると良いでしょう。
②投資信託を積立購入する
証券口座を開設したら投資信託を積立購入します。
つみたて投資枠、成長投資枠とは?
新NISAでは、年間投資枠120万円の「つみたて投資枠」と年間投資枠240万円の「成長投資枠」が設けられています。
つみたて投資枠ではつみたて投資のみ行えますが、成長投資枠では一括投資とつみたて投資の両方が可能です。
そのため、つみたて投資に年間最大360万円あてることもできます。
なお、新NISAにおける非課税保有限度枠は1,800万円であり、最短5年で全ての枠を埋められます。
オルカンの今後の利回り予想
下図は、JPモルガン・アセット・マネジメントが2022年に公表した「今後10~15年の世界株式と先進国債券の期待リターン」を示したものです。
同社では、世界株式の期待リターンを年8.5%、先進国債券の期待リターンを3.0%と予測しています。
過去のリターンを考慮すると、かなり現実的な数字です。
オルカンに関するQ&A
オルカンとS&P500どっちを買うべき?
特にこだわりがなければオルカンを購入すべきです。
詳しくは「【徹底比較】オルカンとS&P500どっちを選ぶべき?」をご覧ください。
オルカンはおすすめしない?
「オルカンをおすすめしない」という意見もありますが、オルカンはおすすめです。
【オルカンはおすすめしないと言われる理由】
- S&P500よりも利回りは低い
- 個別株ほど大きな成果を得られない
- リスクの高い新興国が含まれる
- 株式100%で構成されている
- 為替の影響を受ける
- 楽天オルカンよりも信託報酬が高い
詳しくは「オルカンをおすすめしないと言われる理由は?やめといた方がいい?」をご覧ください。
オルカンは過去にどれくらい下落した?
2008年にリーマンショックが起きた際は-50%近くまで下がりました。
また、2011年や2018年のように経済危機がなくても-10〜20%を記録することがあります。
株式は下落することがあること、世界規模の経済危機によって暴落することをあらかじめ知っておきましょう。
詳しくは「オルカンの過去の下落や下落時の対処法について解説」をご覧ください。
まとめ
今回はオルカンの平均利回りとリターンについて解説しました。
- オルカンとは?
- オルカンの過去のリターン
- オルカンのシャープレシオ
- 過去に投資した場合のシミュレーション
- 今後投資する場合のシミュレーション
- 投資信託の買い方
- オルカンの今後の利回り予想
- オルカンに関するQ&A