楽天S&P500とeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の違いは?どっちに投資すべき?
このような悩みに答えます。
- 楽天S&P500インデックスファンドとは?
- eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)とは?
- 楽天S&P500とeMAXIS Slimの比較
- 楽天S&P500とeMAXIS Slimどっち?
- 楽天S&P500とeMAXIS Slim両方はあり?
- eMAXIS Slimに乗り換えるべき?
- 投資信託の買い方
- S&P500に関するQ&A
楽天S&P500とeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)は、いずれも米国の代表的な株価指数であるS&P500に連動するインデックス型の投資信託です。
同じ指数を目標としているため、投資対象の株式は基本的に同じですが、それぞれのファンドにはいくつかの違いが存在します。
たとえば、運用会社の運用方法や純資産額、組入銘柄、信託報酬(手数料)、利回りなどに差が見られます。
こうした違いが、長期的なパフォーマンスやコストに影響を与えることがあるため、投資家にとっては無視できないポイントです。
本記事では、楽天S&P500とeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の運用方法、純資産額、手数料、利回りなどを詳細に比較し、どっちに投資すべきかについて解説します。
なお、投資信託を購入するには証券口座を開設する必要があります。
まだ口座を開設していない方はこれを機に開設しておきましょう。
【おすすめのネット証券】
- 三井住友カード利用者:SBI証券
>> SBI証券のメリット・デメリットについて解説 - 楽天カード利用者:楽天証券
>> 楽天証券のメリット・デメリットについて解説 - au PAY カード利用者:auカブコム証券
>> auカブコム証券のメリット・デメリットについて解説 - dカードまたは上記3つ以外のカード利用者:マネックス証券
>> マネックス証券のメリット・デメリットについて解説
楽天S&P500インデックスファンドとは?
楽天S&P500インデックスファンドは、楽天投信投資顧問が運用する投資信託であり、米国の代表的な株価指数であるS&P500に連動する運用成果を目指しています。
2023年10月27日に運用が開始された比較的新しいファンドですが、すでに純資産総額は1,000億円を突破しています。
このファンドは、楽天証券の投信残高ポイントプログラムの対象となっており、保有高に応じて年率0.028%の楽天ポイントが付与されるという特典があります。
ポイント還元の仕組みは、長期保有を推奨するインデックス投資との相性が良く、積立投資を行う投資家にとっては、資産形成をしながらポイントを貯めるという一石二鳥のメリットがあります。
なお、楽天証券でのみ購入可能です。
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)とは?
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)は、三菱UFJアセットマネジメントが運用する非常に人気の高い投資信託です。
このファンドは、S&P500指数に連動する米国株式への投資を目指しており、広範囲にわたる業界や企業に分散投資することで、リスクを抑えながら安定したリターンを狙います。
純資産額は現在、国内で販売されている約6,000本の投資信託の中でトップに立っており、その規模は5兆円にも達しています。
さらに、eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)は、2018年の設定以来、業界でも最安水準の手数料を維持し続けています。
この低コスト構造は、長期投資において投資家にとって大きな魅力となっており、資産運用のコストを抑えながらも、効率的に米国市場の成長を享受することが可能。
運用実績も豊富で、これまでの間に市場の変動を乗り越え、着実に成果を上げてきました。
このような巨大なファンドは、信頼性と安定性の象徴とされ、投資家から非常に高い評価を受けています。
楽天S&P500とeMAXIS Slimの比較
運用方法
楽天S&P500の場合、米国ETFを経由して間接的に米国の株式に投資します。
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の場合、米国の株式に直接投資します。
楽天S&P500はETFから間接的に米国の株式に投資するのに対し、eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)は直接米国の株式に投資する点が異なります。
組入銘柄
楽天S&P500とeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の組入上位10銘柄の比較は以下のとおり。
楽天S&P500 | eMAXIS Slim | ||
---|---|---|---|
銘柄 | 比率 | 銘柄 | 比率 |
マイクロソフト | 6.4% | マイクロソフト | 6.9% |
アップル | 5.6% | アップル | 6.1% |
iShares Core S&P500 ETF | 4.7% | エヌビディア | 4.4% |
エヌビディア | 4.0% | アマゾン | 3.6% |
アマゾン | 3.3% | メタ・プラットフォームズ | 2.5% |
メタ・プラットフォームズ | 2.3% | アルファベット A | 2.1% |
アルファベット A | 1.7% | バークシャー・ハサウェイ | 1.7% |
バークシャー・ハサウェイ | 1.6% | イーライリリー | 1.4% |
アルファベット C | 1.4% | ブロードコム | 1.3% |
イーライリリー | 1.3% | アルファベット C | 1.3% |
大きく異なる点は、楽天S&P500に「iShares Core S&P500 ETF」が含まれていることです。
このETFはS&P500に連動することを目標としており、楽天S&P500はETFを活用することで運用の効率化を図っています。
純資産額
純資産総額は組み入れられている株式や債券など資産の時価総額のことで、投資信託の規模を表します。
純資産総額が多いほど多くの人から投資されていることを意味します。
楽天S&P500 | eMAXIS Slim |
2,622億円 | 5兆940億円 |
純資産額はeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の方が大きいです。
手数料
楽天S&P500 | eMAXIS Slim | |
購入時手数料 | 無料 | 無料 |
信託財産留保額 | 無料 | 無料 |
信託報酬 | 0.077% | 0.0932% |
その他 | 不明 | 0.01% |
実質コスト | 0.77%以上 | 0.11% |
楽天S&P500の実質コストは0.77%以上としか言えませんが、それほど大差ありません。
利回り
楽天S&P500 | eMAXIS Slim | |
2019年 | 記録なし | 30.5% |
2020年 | 〃 | 10.3% |
2021年 | 〃 | 44.5% |
2022年 | 〃 | -6.1% |
2023年 | 〃 | 23.3% |
平均 | 〃 | 20.5% |
楽天S&P500は2023年10月27日に運用が開始されたので、まだ実績が出ていません。
新NISAの対象
つみたて投資枠 | 成長投資枠 | |
楽天S&P500 | ◯ | ◯ |
eMAXIS Slim | ◯ | ◯ |
つみたて投資枠、成長投資枠とは?
新NISAでは、年間投資枠120万円の「つみたて投資枠」と年間投資枠240万円の「成長投資枠」が設けられています。
つみたて投資枠ではつみたて投資のみ行えますが、成長投資枠では一括投資とつみたて投資の両方が可能です。
そのため、つみたて投資に年間最大360万円あてることもできます。
なお、新NISAにおける非課税保有限度枠は1,800万円であり、最短5年で全ての枠を埋められます。
どちらもつみたて投資枠と成長投資枠の対象です。
楽天S&P500とeMAXIS Slimどっち?
eMAXIS Slimがおすすめ
特にこだわりがなければeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)がおすすめです。
日本国内には約6,000本もの投資信託が存在しますが、eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の純資産額はトップです。
この投資信託は、米国の代表的な株価指数であるS&P500を対象とした運用を行っており、米国の大企業500社に分散投資ができる点が魅力的です。
さらに、運用に関しても5年以上の実績を持ち、安定したリターンを提供しているため、長期的に安心して資産を増やすことが期待できます。
信託報酬も他の資信託と同様に低く抑えられており、コスト面でも非常に有利です。
幅広い層にとって無難かつ信頼性の高い選択肢となるため、eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)を選ぶことで、米国株市場への効率的な投資が可能になります。
楽天証券利用者なら楽天S&P500もあり
楽天証券を利用しているなら楽天S&P500への投資を検討しても良いでしょう。
楽天証券の利用者がこの投資信託に投資することで、保有高に応じて年率0.028%のポイント還元が受けられます。
ただし、いくつか注意点があります。
まず、楽天S&P500は2023年10月27日に運用を開始したばかりの投資信託であるため、現時点では運用実績がほとんどありません。
新しい投資信託のため、今後のパフォーマンスや安定性については不確実な要素が多く、十分な情報が揃っていない状態です。
さらに、ポイント還元の条件や還元率が変更される可能性や、ポイントプログラムの改悪や廃止のリスクも考慮する必要があります。
ポイント還元の制度は、投資信託の運用方針や経済状況の変化により見直されることがあり、今後の変動に注意することが重要です。
このように、楽天S&P500への投資には一定のメリットがある一方で、運用実績やポイント制度の変動に対するリスクも考慮して慎重に判断することをお勧めします。
楽天S&P500とeMAXIS Slim両方はあり?
楽天S&P500とeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の両方を保有する必要はありません。
どちらのファンドも、基本的にはS&P500への連動を目的としているため、実質的な分散効果は期待できません。
両方保有しても、同じS&P500に投資することになります。
さらに、投資信託を複数保有すると、それぞれに対して手数料がかかり、これらの手数料は投資家にとって負担となります。
例えば、楽天S&P500とeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の両方を保有している場合、同じ指数に対して二重に手数料を支払わなければなりません。
したがって、両方保有する必要はなく、どちらか一方に絞って投資することで、コストの削減とポートフォリオの効率性を向上させることが可能です。
eMAXIS Slimに乗り換えるべき?
乗り換えを検討しても良い場合
乗り換えを検討しても良い場合は以下のとおり。
- NISA口座を利用している
- 運用歴が短い
- 購入数量が少ない
NISA口座であれば売却益に対して課税されませんし、新NISAでは売却するとその分だけ非課税枠が復活します。
また、購入数量が少なかったり、運用歴が浅かったりすると売却益は小さいので、課税額は少なくなります。
乗り換えをおすすめしない場合
乗り換えをおすすめしない場合は以下のとおり。
- 課税口座を利用している
- 運用歴が長い
- 購入数量が多い
課税口座では売却すると利益(売却価格-購入価格)に対して20%ほど課税されます。
また、運用歴が長いと複利が働いているので、他の投資信託に乗り換えると運用効率が悪くなる可能性もあります。
投資信託の買い方
投資信託の買い方は以下のとおり。
- 証券口座を開設する
- 投資信託を積立購入する
①証券口座を開設する
投資信託を購入するには証券口座を開設する必要があります。
多くのネット証券ではNISA口座での取引手数料が無料になったので、使用するクレジットカードによって証券口座を選ぶと良いでしょう。
NISA口座(非課税口座)とは?
証券口座には課税口座(一般口座と特定口座)とNISA口座(非課税口座)があります。
課税口座で投資を行い利益を得たら20%の税金がかかりますが、NISA口座で投資を行えば税金がかかりません。
- 三井住友カード利用者:SBI証券
>> SBI証券のメリット・デメリットについて解説 - 楽天カード利用者:楽天証券
>> 楽天証券のメリット・デメリットについて解説 - au PAY カード利用者:auカブコム証券
>> auカブコム証券のメリット・デメリットについて - dカードまたは上記3つ以外のカード利用者:マネックス証券
>> マネックス証券のメリット・デメリットについて解説
クレジットカードで積立するとポイントが還元されます。
なお、マネックス証券のポイント還元率は1.1%とトップクラスの還元率を誇ります。
三井住友カードや楽天カード、au PAY カードを持っていない方は、マネックスカードを作成してマネックス証券を利用すると良いでしょう。
②投資信託を積立購入する
証券口座を開設したら投資信託を積立購入します。
つみたて投資枠、成長投資枠とは?
新NISAでは、年間投資枠120万円の「つみたて投資枠」と年間投資枠240万円の「成長投資枠」が設けられています。
つみたて投資枠ではつみたて投資のみ行えますが、成長投資枠では一括投資とつみたて投資の両方が可能です。
そのため、つみたて投資に年間最大360万円あてることもできます。
なお、新NISAにおける非課税保有限度枠は1,800万円であり、最短5年で全ての枠を埋められます。
S&P500に関するQ&A
S&P500と楽天VTI両方買うのはあり?
両方買う必要はありません。
楽天VTIとは楽天全米株式インデックスファンドのことで、米国の上場している約4,000の企業に投資できます。
しかし、S&P500と楽天VTIの利回りは大差ありませんし、無駄に手数料がかかります。
S&P500と全米株式どっちに投資すべき?
S&P500に投資すべきです。
S&P500と全米株式の違いは銘柄数で、S&P500の銘柄数は500であるのに対し、全米株式は約4,000です。
ただ、利回りはどちらも大差ないことに加え、全米株式の方が手数料がやや高いです。
詳しくは「【徹底比較】S&P500と全米株式どっちを持つべき?両方はあり?」をご覧ください。
SBI・V・S&P500とeMAXIS Slimどっち?
特にこだわりがなければeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)がおすすめです。
ただ、手数料を少しでも抑えたいならSBI・V・S&P500を選ぶと良いでしょう。
詳しくは「SBI・V・S&P500とeMAXIS Slim 米国株式どっちを買うべき?」をご覧ください。
まとめ
今回は楽天S&P500とeMAXIS Slim 米国株式どっちを買うべきかについて解説しました。
- 楽天S&P500インデックスファンドとは?
- eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)とは?
- 楽天S&P500とeMAXIS Slimの比較
- 楽天S&P500とeMAXIS Slimどっち?
- 楽天S&P500とeMAXIS Slim両方はあり?
- eMAXIS Slimに乗り換えるべき?
- 投資信託の買い方
- S&P500に関するQ&A
投資信託は約6,000本ありますが、eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)は純資産額がトップで、5年以上の安定した運用実績もあります。
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)を選ぶのが無難ですが、楽天証券を利用しているなら、楽天S&P500も検討する価値があります。
楽天S&P500は2023年10月27日に運用を開始したばかりで、保有高に応じて年率0.028%のポイント還元があります。
ただ、新しい投資信託のため、運用実績やポイント還元の条件変更のリスクがあることも考慮することが必要です。
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)は安定した選択肢ですが、楽天証券のポイント還元を利用したい場合は楽天S&P500も選択肢として検討してみると良いでしょう。
なお、投資信託を購入するには証券口座を開設する必要があります。
まだ口座を開設していない方はこれを機に開設しておきましょう。
【おすすめのネット証券】
- 三井住友カード利用者:SBI証券
>> SBI証券のメリット・デメリットについて解説 - 楽天カード利用者:楽天証券
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