ナスダック100は新NISAにおすすめ?組み合わせはどうすべき?
このような悩みに答えます。
- ナスダック100とは?
- ナスダック100の組入銘柄
- ナスダック100の利回り
- ナスダック100は新NISAにおすすめ?
- ナスダック100におすすめの組み合わせ
- ナスダック100とオルカン両方に投資したら?
- 投資信託の買い方
- ナスダック100に関するQ&A
ナスダック100は、ナスダック(NASDAQ)に上場している企業のうち、金融業を除く上位100社から構成された株価指数です。
ハイリターンが大きな魅力でありつつも、銘柄数や業種に偏りがあることから、分散効果が十分ではなく、リスクも相応に高くなっています。
結論から言うと、市場全体を幅広くカバーするインデックスファンドなどをメインにし、全体の10〜20%ほどナスダック100を保有する「コアサテライト戦略」であればおすすめです。
本記事では、ナスダック100は新NISAにおすすめなのか、ナスダック100におすすめの組み合わせは何かについて詳しく解説します。
なお、ナスダック100に投資するには証券口座を開設する必要があります。
まだ口座を開設していない方はこれを機に開設しておきましょう。
【おすすめのネット証券】
- 三井住友カード利用者:SBI証券
>> SBI証券のメリット・デメリットについて解説 - 楽天カード利用者:楽天証券
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>> auカブコム証券のメリット・デメリットについて解説 - dカードまたは上記3つ以外のカード利用者:マネックス証券
>> マネックス証券のメリット・デメリットについて解説
ナスダック100とは?
名称 | ナスダック100 |
指数基準日 | 1985年1月31日 |
構成銘柄数 | 100 |
構成銘柄 | ナスダック(NASDAQ)に上場している企業のうち、金融業を除く上位100社 |
指数の計算方法 | 浮動株調整後時価総額加重平均 |
銘柄入れ替えの頻度 | 毎年12月 |
ナスダック100は、ナスダック(NASDAQ)に上場している企業のうち、金融業を除く上位100社から構成された株価指数です。
ナスダック全体とは異なり、ハイテク・IT関連の大手企業が多く含まれています。
そのため、ナスダック100は米国のテクノロジー・IT企業を中心とした株価指数とも言えます。
アップルやマイクロソフトなどの大手企業だけでなく振興の中小企業も含まれており、利回りは米国を代表する株価指数のS&P500よりも高いです。
また、時価総額加重平均型を用いており、時価総額が大きいほど組み入れ比率が大きくなります。
ナスダック100の組入銘柄
ナスダック100の組入上位10銘柄は以下のとおり。
銘柄 | 業種 | 比率 |
マイクロソフト | 情報技術 | 8.8% |
アップル | 情報技術 | 7.4% |
エヌビディア | 情報技術 | 6.3% |
アマゾン | 一般消費財・サービス | 5.2% |
メタ・プラットフォームズ | コミュニケーション・サービス | 4.8% |
ブロードコム | 情報技術 | 4.4% |
アルファベット A | コミュニケーション・サービス | 2.5% |
アルファベット C | コミュニケーション・サービス | 2.4% |
テスラ | 一般消費財・サービス | 2.4% |
コストコ | 一般消費財・サービス | 2.4% |
ナスダック100の利回り
ナスダック100の利回りは以下のとおり。
【ナスダック100の利回り】
- 過去1年:54.8%
- 過去3年:23.8%
- 過去5年:27%
- 過去10年:21.8%
- 過去15年:22.8%
- 過去20年:15.5%
- 過去30年:15.1%
参考:myINDEX
1986年から2023年までの各年の利回り
- 1986年:-15.2%
- 1987年:-16.0%
- 1988年:17.3%
- 1989年:45.1%
- 1990年:-15.4%
- 1991年:51.6%
- 1992年:8.9%
- 1993年:-1.1%
- 1994年:-54.7%
- 1995年:48.0%
- 1996年:59.7%
- 1997年:36.0%
- 1998年:61.0%
- 1999年:81.8%
- 2000年:-29.3%
- 2001年:-22.5%
- 2002年:-43.7%
- 2003年:34.8%
- 2004年:5.3%
- 2005年:16.9%
- 2006年:7.8%
- 2007年:11.1%
- 2008年:-52.9%
- 2009年:58.3%
- 2010年:4.0%
- 2011年:-2.7%
- 2012年:31.7%
- 2013年:63.9%
- 2014年:35.1%
- 2015年:8.1%
- 2016年:3.0%
- 2017年:26.7%
- 2018年:-6.7%
- 2019年:39.0%
- 2020年:40.9%
- 2021年:40.3%
- 2022年:-23.3%
- 2023年:65.7%
平均利回りは15〜20%と言えるでしょう。
なお、マイナスである年も複数存在し、元本割れする可能性はあります。
ナスダック100は新NISAにおすすめ?
新NISAの概要
新NISAには「つみたて投資枠」と「成長投資枠」が設けられています。
つみたて投資枠 | 成長投資枠 | |
併用の可否 | 併用可 | |
年間投資枠 | 120万円 | 240万円 |
非課税保有期間 | 無期限 | 無期限 |
非課税保有限度額 | 1,800万円(成長投資枠は1,200万円まで) | |
口座開設期間 | 恒久化 | |
投資対象商品 | 長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託 | 上場株式・投資信託等(除外条件あり) |
対象年齢 | 18歳以上 |
つみたて投資枠の年間投資枠は120万円、成長投資枠の年間投資枠は240万円、合計で360万円です。
また、新NISAの非課税保有限度額は1,800万円であり、最短5年で全ての枠を埋めることができます。
なお、ナスダック100に連動する投資信託は成長投資枠のみ対象であるものが多く、ナスダック100に投資する際は成長投資枠の利用がメインとなります。
コアサテライト戦略であればおすすめ
市場全体を幅広くカバーするインデックスファンドなどをメインにし、全体の10〜20%ほどナスダック100を保有する「コアサテライト戦略」であればおすすめです。
コアサテライト戦略は、安定的に運用する「コア」と、リスクをとって高いリターンをめざす「サテライト」を組み合わせることで、リスクを回避しながらリターンの向上をめざす投資戦略です。
コア部分では、市場全体を幅広くカバーするインデックスファンドなどの低リスク・低コストな投資商品に投資することで、土台を固めます。
コアの主な投資対象として全世界株式などがあります。
一方、サテライト部分では、より高いリターンを狙うため、ナスダック100のようなハイリスク・ハイリターンな金融商品に投資します。
ハイリスク・ハイリターンな商品を少数組み込むことで、失敗しても大やけどはしにくく、狙いが当たった時の全体の利益は大きくなります。
ナスダック100におすすめの組み合わせ
オルカンとナスダック100
オルカンとナスダック100の組み合わせがおすすめです。
オルカンは、三菱UFJアセットマネジメントが運用する「eMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)」という投資信託です。
全世界株価指数「ACWI」に連動するインデックスファンドで、先進国(23ヵ国)・新興国(24ヵ国)の株式約3,000銘柄で構成されています。
投資先の地域が幅広く、銘柄数も多いことから、オルカンはコアサテライト運用の「コア」に適していると言えるでしょう。
現在のオルカンは米国が全体の62.3%を占め、日本は5.5%、英国は3.7%となっていますが、新興国がさらに成長すれば比率は大きく変わります。
投資比率は9:1から7:3
投資配分においては、オルカン:ナスダック100の比率を9:1から7:3の範囲に収めることが理想的です。
オルカンの割合が9:1を超えて大きくなる場合、サテライトの保有による効果が薄れてしまい、全体のバランスを考えるとあまり意味がありません。
一方で、ナスダック100の割合が7:3を超えて大きくなると、ポートフォリオ全体のリスクを抑えるのが難しくなり、安定性が損なわれる可能性があります。
このため、9:1から7:3の範囲内でオルカンとナスダック100の比率を調整することで、リスクとリターンのバランスをうまく取ることが可能です。
株式である以上リスク軽減は限定的
コアサテライト戦略は、安定的に運用する「コア」と、リスクをとって高いリターンをめざす「サテライト」を組み合わせることで、リスクを回避しながらリターンの向上をめざす投資戦略です。
ですが、オルカンは株式100%で構成されているため、投資先の地域が幅広くて銘柄数が多いとはいえ、リスク軽減効果は限定的と言えます。
以下の表は、ナスダック100とその他の主要株価指数が、市場下落時にどの程度の値下がりを記録したかを比較したものです。
ACWI(全世界株価指数) | S&P500 | ナスダック100 | |
1994年 | -6.3% | -9.6% | -54.7% |
2002年 | -26.9% | -29.7% | -43.7% |
2008年 | -52.9% | -49.0% | -52.9% |
2011年 | -11.8% | -3.3% | -2.7% |
2018年 | -12.4% | -8.0% | -6.7% |
2022年 | -6.1% | -6.7% | -23.3% |
ACWIはオルカンが目標とする指数です。
グローバル化が進んだ2000年代以降からACWI、S&P500、ナスダック100のそれぞれが同じような値動きをしています。
このように、全世界の株式に幅広く投資していても、経済危機が起きた場合などはそれなりに下落してしまうのです。
株式である以上、リスクを軽減する効果は限られており、場合によってはナスダック100と似た動きをすることがある点には注意が必要です。
ナスダック100とオルカン両方に投資したら?
ナスダック100を20%、オルカンを80%持つと国・地域の比率は以下のようになります。
国・地域 | 比率 |
米国 | 69.84% |
日本 | 4.4% |
イギリス | 2.96% |
フランス | 2.32% |
カナダ | 2.32% |
その他 | 9.6% |
新興国 | 8.56% |
米国が7割近くなり、ナスダック100の割合によって米国の比率が変化します。
手数料はオルカンの0.08775%に加えてナスダック100に連動する投資信託の手数料がかかり、利回りはそれぞれの利回りを加重平均した値です。
オルカン | ナスダック100 | オルカン(20%)+ナスダック100(80%) | |
2014年 | 20% | 39.2% | 23.8% |
2015年 | -2.1% | 9.7% | 0.26% |
2016年 | 5.5% | 2.2% | 4.84% |
2017年 | 20% | 28.0% | 21.6% |
2018年 | -12.4% | -3.4% | -10.6% |
2019年 | 28.6% | 38.7% | 30.62% |
2020年 | 11.2% | 39.2% | 16.8% |
2021年 | 31.9% | 43.4% | 34.2% |
2022年 | -6.1% | -22.9% | -9.46% |
2023年 | 34.3% | 56.2% | 38.68% |
平均 | 13.09% | 23.03% | 15.07% |
過去の利回りにおいては、オルカン単体よりも高くなっています。
投資信託の買い方
投資信託の買い方は以下のとおり。
- 証券口座を開設する
- 投資信託を積立購入する
①証券口座を開設する
投資信託を購入するには証券口座を開設する必要があります。
多くのネット証券ではNISA口座での取引手数料が無料になったので、使用するクレジットカードによって証券口座を選ぶと良いでしょう。
NISA口座(非課税口座)とは?
証券口座には課税口座(一般口座と特定口座)とNISA口座(非課税口座)があります。
課税口座で投資を行い利益を得たら20%の税金がかかりますが、NISA口座で投資を行えば税金がかかりません。
- 三井住友カード利用者:SBI証券
>> SBI証券のメリット・デメリットについて解説 - 楽天カード利用者:楽天証券
>> 楽天証券のメリット・デメリットについて解説 - au PAY カード利用者:auカブコム証券
>> auカブコム証券のメリット・デメリットについて - dカードまたは上記3つ以外のカード利用者:マネックス証券
>> マネックス証券のメリット・デメリットについて解説
クレジットカードで積立するとポイントが還元されます。
なお、マネックス証券のポイント還元率は1.1%とトップクラスの還元率を誇ります。
三井住友カードや楽天カード、au PAY カードを持っていない方は、マネックスカードを作成してマネックス証券を利用すると良いでしょう。
②投資信託を積立購入する
証券口座を開設したら投資信託を積立購入します。
つみたて投資枠、成長投資枠とは?
新NISAでは、年間投資枠120万円の「つみたて投資枠」と年間投資枠240万円の「成長投資枠」が設けられています。
つみたて投資枠ではつみたて投資のみ行えますが、成長投資枠では一括投資とつみたて投資の両方が可能です。
そのため、つみたて投資に年間最大360万円あてることもできます。
なお、新NISAにおける非課税保有限度枠は1,800万円であり、最短5年で全ての枠を埋められます。
ナスダック100に関するQ&A
ナスダック100とS&P500どっち?
結論から言うと、S&P500がおすすめです。
また、どちらも全て米国株で構成されていることから、両方持つ必要はありません。
詳しくは「【徹底比較】S&P500とナスダック100どっちを持つべき?」をご覧ください。
ナスダック100とS&P500両方はあり?
S&P500とナスダック100の両方を保有することは、高いリスクと重複を伴います。
分散投資を重視するのであれば、他の指数や資産クラスを検討する方が良いでしょう。
しかし、米国のハイテク企業に強い信頼を持ち、それに基づいて投資戦略を組み立てる場合、両方の指数に投資するのも一つの方法です。
投資を始める前に、自分のリスク許容度や投資目的をしっかりと確認し、慎重に検討することが大切です。
詳しくは「【徹底比較】S&P500とナスダック100両方持つのはあり?」をご覧ください。
ナスダック100はおすすめしない?
ナスダック100指数は、構成銘柄数が少なく、リスクが高いという特性があります。
さらに、投資信託の手数料が高いことや、配当利回りが低い点もデメリットとして挙げられます。
しかし、ナスダック100はハイテク関連企業の成長を反映した優れたパフォーマンスを発揮しています。
このため、ナスダック100に投資する際には、リスクを分散するためにオルカンなどの分散性の高い投資信託と組み合わせるのがおすすめです。
オルカンはグローバルな分散投資を提供し、リスクヘッジとしての役割を果たすため、ナスダック100との組み合わせにより、安定性と成長性を両立させることができます。
詳しくは「ナスダック100はおすすめしないと言われる理由は?やめといた方がいい?」をご覧ください。
ナスダック100におすすめの投資信託は?
おすすめの投資信託は、「ニッセイNASDAQ100インデックスファンド」と「iFreeNEXT NASDAQ100インデックス」です。
ニッセイNASDAQ100インデックスファンドは純資産額が大きくて手数料が安いことに加え、短いですが運用実績があります。
手数料は楽天やPayPay投信の方が安いですが、これらの投資信託は純資産額が少ない上に運用実績がありません。
ニッセイNASDAQ100インデックスファンドに投資した方が無難です。
ただ、手数料が少し高くても運用歴が長くて安定している方が良いなら、iFreeNEXT NASDAQ100インデックスを選ぶと良いでしょう。
詳しくは「ナスダック100に連動するおすすめの投資信託について解説」をご覧ください。
まとめ
今回はナスダック100は新NISAにおすすめなのかについて解説しました。
- ナスダック100とは?
- ナスダック100の組入銘柄
- ナスダック100の利回り
- ナスダック100は新NISAにおすすめ?
- ナスダック100におすすめの組み合わせ
- ナスダック100とオルカン両方に投資したら?
- 投資信託の買い方
- ナスダック100に関するQ&A
市場全体を幅広くカバーするインデックスファンドなどをメインにし、全体の10〜20%ほどナスダック100を保有する「コアサテライト戦略」であればおすすめです。
コアサテライト戦略は、安定的に運用する「コア」と、リスクをとって高いリターンをめざす「サテライト」を組み合わせることで、リスクを回避しながらリターンの向上をめざす投資戦略です。
ハイリスク・ハイリターンな商品を少数組み込むことで、失敗しても大やけどはしにくく、狙いが当たった時の全体の利益は大きくなります。
また、オルカンとナスダック100の組み合わせがおすすめで、オルカン:ナスダック100の比率を9:1から7:3の範囲に収めることが理想的です。
9:1から7:3の範囲内でオルカンとナスダック100の比率を調整することで、リスクとリターンのバランスをうまく取ることが可能です。
ただ、オルカンは株式100%で構成されているため、投資先の地域が幅広くて銘柄数が多いとはいえ、リスク軽減効果は限定的と言えます。
株式である以上、リスクを軽減する効果は限られており、場合によってはナスダック100と似た動きをすることがある点には注意が必要です。
なお、ナスダック100に投資するには証券口座を開設する必要があります。
まだ口座を開設していない方はこれを機に開設しておきましょう。
【おすすめのネット証券】
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