オルカンだけでいい?集中投資するリスクと対策について解説

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悩んでいる人

オルカンだけでいい?オルカンに集中投資するリスクは?

このような悩みに答えます。

本記事の内容
  • オルカンだけでいいと言われる理由
  • オルカンに集中投資するリスク
  • オルカンだけでいい?
  • オルカンのリスクを抑えるコツ
  • 投資信託の買い方
  • オルカンに関するQ&A

オルカンは、先進国23ヵ国と新興国24ヵ国の株式約3,000銘柄で構成され、全世界の株式市場の約85%をカバーしています。

オルカンだけで全世界の株式に幅広く分散投資できるため、「オルカンだけで十分では?」と考えている方もいるでしょう。

結論から言うと、シンプルかつ効率良く投資したいのであれば、オルカンだけで十分です。

本記事では、オルカンだけでいいと言われる理由やオルカンに集中投資するリスク、オルカンだけでいいのか、について詳しく解説します。

なお、オルカンに投資するには証券口座を開設する必要があります。

まだ口座を開設していない方はこれを機に開設しておきましょう。

【おすすめのネット証券】

三井住友カード利用者SBI証券
>> SBI証券のメリット・デメリットについて解説
楽天カード利用者楽天証券
>> 楽天証券のメリット・デメリットについて解説
au PAY カード利用者auカブコム証券
>> auカブコム証券のメリット・デメリットについて解説
dカードまたは上記3つ以外のカード利用者マネックス証券
>> マネックス証券のメリット・デメリットについて解説
目次

オルカンだけでいいと言われる理由

オルカンだけでいいと言われる理由は以下の7つ。

オルカンだけでいいと言われる理由
  1. 手数料が低い
  2. 全世界に投資できる
  3. 伸びる国を予想しなくて良い
  4. 利回りが高水準
  5. 指数との乖離が小さい
  6. 純資産額がトップクラス
  7. 最も効率的な投資手法である

①手数料が低い

一般的に、信託報酬が0.3%以下の投資信託は低コストとされていますが、オルカンの信託報酬がわずか0.05775%と非常に低いです。

信託報酬とは?

信託報酬は、投資信託の運用中にかかるコストです。

毎日発生し、投資信託の純資産から日割りで引かれる形になります。

純資産:保有するすべての資産の合計額から負債を差し引いた額のこと

例えば、信託報酬が年率1%の投資信託に10万円投資したら、信託報酬は以下のようになります。

【信託報酬が年率1%の投資信託に10万円投資した場合】

  • 毎日発生する信託報酬:約3円(1,100÷365+消費税)
  • 1年間で発生する信託報酬:約1,100円(10万円×1.0%+消費税)
サイト管理人

この額が純資産から差し引かれます。

なお、信託報酬は自動的に差し引かれるため、投資家が直接支払うことはありません。

こうした低コストを実現するために運用会社は様々な工夫を行っており、代表的な施策として、交付目論見書を電子化して紙媒体での提供を廃止することが挙げられます。

紙での配布には印刷費用や配送費用がかかり、運営コストを押し上げる要因となっていましたが、電子化によってこれらのコストが削減されました。

また、オルカンは窓口で購入できないため、店舗運営やスタッフの人件費など、従来の対面取引にかかるコストも削減されています。

eMAXIS Slimは、ネット証券中心に取り扱われており、インターネット取引等に限定されています。一部の銀行や証券会社でも取扱いはありますが、窓口での販売は行われていません。

引用:三菱UFJアセットマネジメント

ネットを通じての取引が主流となることで、投資家は手軽にアクセスでき、運用会社もコストを抑えることで信託報酬を低く維持できます。

②全世界に投資できる

オルカンは「ACWI」という株価指数への連動を目指しています。

ACWI:オール・カントリー・ワールド・インデックスの略で、MSCI(モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナル)が作成している指数

ACWIは先進国23ヵ国と新興国24ヵ国の株式約3,000銘柄で構成される株価指数で、全世界の株式市場の約85%をカバーしています。

三菱UFJアセットマネジメント

現在は米国が全体の62.3%を占め、日本は5.5%、英国は3.7%となっていますが、新興国が成長すれば比率は大きく変わります。

③伸びる国を予想しなくて良い

以下のグラフは世界の株式市場の国別割合を示したものです。

1980年代には日本の株式が非常に好調でしたが、1990年代、2010年代には米国の株式市場が大きな割合を占めるようになりました。

このように、時代ごとに株式市場で主導的な役割を果たす国は変化しており、どの国が次に成長するかを予測するのは非常に難しいです。

オルカンは、時価総額加重平均を採用しており、時価総額が大きい企業が多い国や地域ほど組み入れ比率が高くなります。

この仕組みにより、オルカンだけで様々な国や地域の成長を取り込めるため、どの国が伸びるかを予想する手間が省けます。

サイト管理人

時代ごとに変化する株式市場の動向を予測する負担を軽減できる点が、オルカンの大きなメリットの1つと言えるでしょう。

④利回りが高水準

株価指数やインデックスファンドにおける利回りとは、ある期間における増減率を意味します。

インデックスファンド:日経平均やS&P500など、特定の株価指数に連動する投資信託のこと

通常、利回りとは銀行預金や配当金に対して使用し、年利3%の場合は1年間で投資元本の3%の運用益があったことを指します。

一方、株価指数やインデックスファンドの利回りは増減率のことであり、年利3%であれば1年間で3%増加、年利-3%であれば3%減少したという意味です。

サイト管理人

オルカンの利回りは以下のとおり。

【オルカンの利回り】

  • 2018年:-7.5%
  • 2019年:26.8%
  • 2020年:9%
  • 2021年:32.7%
  • 2022年:-5.6%
  • 2023年:19.6%
  • 平均:12.5%

参考:三菱UFJアセットマネジメント

また、ACWI(オルカンが目標としている指数である)の利回りは以下のとおり。

【ACWIの利回り】

  • 過去1年:34.3%
  • 過去3年:20%
  • 過去5年:17.6%
  • 過去10年:13.2%
  • 過去15年:15.3%
  • 過去20年:9.9%
  • 過去30年:8.7%

参考:myINDEX

1988年から2023年までの各年の利回り
myINDEXのデータをもとに筆者作成
  • 1988年:28.1%
  • 1989年:35.3%
  • 1990年:-21.1%
  • 1991年:10.2%
  • 1992年:-4.2%
  • 1993年:11.7%
  • 1994年:-6.3%
  • 1995年:24.1%
  • 1996年:26.8%
  • 1997年:29.6%
  • 1998年:6.0%
  • 1999年:14.2%
  • 2000年:-3.6%
  • 2001年:-3.2%
  • 2002年:-26.9%
  • 2003年:21.7%
  • 2004年:10.4%
  • 2005年:28.3%
  • 2006年:22.6%
  • 2007年:5.1%
  • 2008年:-52.9%
  • 2009年:39.6%
  • 2010年:-1.2%
  • 2011年:-11.8%
  • 2012年:31.7%
  • 2013年:49.9%
  • 2014年:20.0%
  • 2015年:-2.1%
  • 2016年:5.5%
  • 2017年:20.0%
  • 2018年:-12.4%
  • 2019年:28.6%
  • 2020年:11.2%
  • 2021年:31.9%
  • 2022年:-6.1%
  • 2023年:34.3%

オルカンの平均利回りは8〜10%であり、過去の実績を基にすると、毎年平均して8〜10%程度の成長が期待できるでしょう。

ただ、利回りは一定ではなく、市場が低迷した年にはマイナスとなる場合もあり、元本割れのリスクは常に存在します。

⑤指数との乖離が小さい

オルカンはACWIに連動することを目指しているインデックスファンドです。

インデックスファンド:日経平均やS&P500など、特定の株価指数に連動する投資信託のこと

しかし、すべてのインデックスファンドが指数にブレなく連動するとは限らず、指数への連動を目指す過程では、以下のようなコストがかかります。

【インデックス運用におけるコスト】

  • 人件費
  • 売買手数料
  • 監査報酬

これらのコストが積み重なることで指数と乖離する可能性がありますが、オルカンの総経費率は0.15%であり、全世界に投資できる投資信託の中では最安級です。

三菱UFJアセットマネジメント

投資信託を選ぶ際には、指数にブレなく連動しているかどうかも重要なポイントですが、低コストであるオルカンに関しては特に問題ないでしょう。

サイト管理人

なお、指数との乖離は「トラッキングエラー」と呼ばれます。

⑥純資産総額がトップクラス

純資産総額は、投資信託に組み入れられている株式や債券などの資産の時価総額を指し、投資信託の規模を表す指標です。

純資産総額が大きいほど、多くの投資家から資金が集まっていることを意味し、信頼性や安定性が高いことを示めしています。

国内には約6,000本の投資信託が存在していますが、オルカンの純資産総額はその中で2番目に大きい規模を誇っています。

サイト管理人

最も純資産総額が大きいのは、同じeMAXIS Slimシリーズに属する「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」です。

オルカンの純資産額は非常に大きいことは、多くの投資家から高く評価され、広く選ばれていることを示しており、信頼性の高さが伺えます。

⑦最も効率的な投資手法である

現代ポートフォリオ理論は、株や債券などで構成されるポートフォリオのリスクとリターンを研究するための理論です。

株や債券の割合を色々と変えることで、ポートフォリオ全体のリスクとリターンがどのように変わるかを調査します。

この理論では、「全てのリスク資産からなる時価総額加重平均ポートフォリオが最も効率的である」と結論づけています。

サイト管理人

効率的とは小さいリスクで大きなリターンを得るということです。

オルカンは時価総額加重平均を採用しているため、現代ポートフォリオ理論の結論と非常に類似した構成を持つと言えるでしょう。

ただ、現代ポートフォリオ理論では株式だけでなく債券も含まれており、オルカンは100%株式で構成されている点には注意が必要です。

あくまで株式のみに限定すると、全世界の株式の時価総額加重平均はオルカンであり、理論の一部分を反映しているに過ぎません。

オルカンに集中投資するリスク

オルカンに集中投資するリスクは以下の4つ。

オルカンに集中投資するリスク
  1. 米国の割合が約6割を占める
  2. リスクの高い新興国が含まれる
  3. 株式100%で構成されている
  4. 為替の影響を受ける

①米国の割合が約6割を占める

以下のグラフは、世界の株式市場における国別の割合を示したものです。

現在、世界の株式市場全体において、米国が占める割合は約6割に達しており、オルカンも約6割が米国株で構成されています。

この高い割合は、米国企業の時価総額が圧倒的に大きいことが要因ですが、投資先が米国に大きく偏っているとも言えます。

米国経済や企業に対する依存度が高くなるため、米国の経済が低迷した場合や主要企業の業績が悪化した場合には、大きな影響が出る可能性があります。

とはいえ、株式市場の比率は永続的なものではなく、新興国市場の経済成長が加速し、それに伴って企業の規模が拡大すれば、市場全体に占める新興国の割合が増えます。

そのため、現在の比率はあくまで一時的なものであり、長期的には市場の変化が反映されることを念頭に置く必要があります。

サイト管理人

このような変動を見越して、長期的な視点での分散投資を心がけることが重要です。

②リスクの高い新興国が含まれる

オルカンには、先進国と比較してリスクの高い新興国も含まれています。

新興国は経済成長のポテンシャルが高い一方で、政治・経済の不安定さ、為替の変動、そして企業業績のばらつきなどがリスク要因となります。

ただ、オルカンでは定期的に銘柄入れ替えが行われ、2024年には規制の強化や経済の減速、企業の不透明な財務状況などが影響し、多くの中国株が外されました。

サイト管理人

今後も業績の悪い企業は除外されるでしょう。

③株式100%で構成されている

オルカンは、先進国(23ヵ国)・新興国(24ヵ国)の株式約3,000銘柄で構成されていますが、経済危機が起きると影響を受けます。

以下のグラフは、過去15年におけるACWI(オルカンが目標としている株価指数)の年間リターンの推移を示しています。

過去データをもとに筆者作成

2008年のリーマンショック時にはドル建てで-40%、円建てで-50%という大幅な下落を記録していることが分かります。

オルカンは多くの国や地域、業種の銘柄を含むことでリスクを分散していますが、世界的な経済危機やグローバルな景気後退の影響は避けられません。

長期的には安定した成長が期待できますが、短期的には経済危機などの影響を受けることがあるので、その点を理解しておくことが重要です。

④為替の影響を受ける

オルカンの約94%は外貨で構成されており、為替ヘッジも行わないため、為替の変動が投資結果に大きく影響します。

為替ヘッジとは?

為替ヘッジは、外国通貨の価値変動から生じるリスクを軽減することです。

投資信託が外国の株式や債券に投資する場合、その国の通貨の価値変動が影響を与える可能性があります。

為替ヘッジを行うことで、通貨の変動からくる損失を軽減できます。

以下のグラフは、過去15年におけるACWI(オルカンが目標としている株価指数)の年間リターンの推移を示しています。

過去データをもとに筆者作成

直近3年間は大きく円安が進行したため、円建てのリターンがドル建てのリターンを上回っていることが確認できます。

2013年のように1ドル=120円程度の水準に達した年も、ドル建てのリターンより円建てリターンの方が大きくなっています。

また。2010年のように円高が進行した年は、ドル建てのリターンと比較して円建てのリターンが顕著に小さくなっています。

ただ、オルカン以外でも外国株に投資する投資信託であれば、対象となる国の通貨の変動が直接的な影響を及ぼします。

オルカンだけでいい?

シンプルかつ効率良く投資したいのであれば、オルカンだけで十分です。

オルカンは、先進国23ヵ国と新興国24ヵ国の株式約3,000銘柄で構成され、全世界の株式市場の約85%をカバーしています。

この広範な分散投資は、特定の国や地域の経済動向に左右されにくく、安定的なリターンを期待できる仕組みとなっています。

また、オルカンは時価総額加重平均を採用しており、時価総額が大きい企業ほど組み入れ比率が高くなるため、世界経済の成長が自動的に反映されます。

サイト管理人

特定の国や地域の成長を予測する必要がない点も大きな魅力です。

過去を振り返ると、株式市場の優勢な地域は時代ごとに変化し、1980年代は日本、1990年代、2010年代になると米国が株式市場を牽引する存在となりました。

市場の変化を正確に予測するのは難しいですが、オルカンでは様々な国や地域の成長を取り込めるため、時間と労力を大幅に削減できます。

現在の構成比率は、米国が約62.3%、日本が約5.5%、英国が約3.7%となっていますが、新興国が成長すれば、自然とその比率が変わます。

したがって、オルカンだけへの投資はシンプルさと効率性を兼ね備えた投資戦略であり、多くの投資家にとって理想的な選択肢の1つと言えるでしょう。

オルカンのリスクを抑えるコツ

オルカンのリスクを抑えるコツは、金や国債を持つことです。

金は物質そのものに価値があること、国債は国への信頼で成り立っていることから、不況に強い資産となっています。

以下のグラフは、1978年から2024年までの金の価格の推移を示したもので、経済ショックが起きた2002年、2008年でも価格が上昇しています。

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: screencapture-gold-mmc-co-jp-market-gold-price-2024-03-04-06_22_33.png
三菱マテリアル

また、以下の表は、2010年12月末から2023年12月末までの価格変動性(リスク)を示したもので、株式に比べて債券の価格変動性は非常に低いことが分かります。

日興アセットマネジメント

銘柄数を増やしてもリスク軽減効果は限定的であるため、安定性を高める手段として金や国債などを組み入れることも選択肢の1つです。

サイト管理人

主な投資信託として「ゴールド・ファンド(為替ヘッジなし)」、「eMAXIS Slim 先進国債券インデックス」などがあります。

ただ、注意が必要なのは、リーマンショックのような大規模な経済危機が起きた場合であり、金や国債といった資産でも価格が一時的に大きく下落することがあります。

そのため、価格変動性が低い資産を組み合わせることでリスクを軽減できますが、経済全体に大きな影響を与える出来事が起きた際には一定の損失を覚悟する必要があります。

投資信託の買い方

投資信託の買い方は以下のとおり。

投資信託の買い方
  1. 証券口座を開設する
  2. 投資信託を積立購入する

①証券口座を開設する

投資信託を購入するには証券口座を開設する必要があります。

多くのネット証券ではNISA口座での取引手数料が無料になったので、使用するクレジットカードによって証券口座を選ぶと良いでしょう。

NISA口座(非課税口座)とは?

証券口座には課税口座(一般口座と特定口座)とNISA口座(非課税口座)があります。

課税口座で投資を行い利益を得たら20%の税金がかかりますが、NISA口座で投資を行えば税金がかかりません。

三井住友カード利用者SBI証券
>> SBI証券のメリット・デメリットについて解説
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クレジットカードで積立するとポイントが還元されます。

なお、マネックス証券のポイント還元率は1.1%とトップクラスの還元率を誇ります。

三井住友カードや楽天カード、au PAY カードを持っていない方は、マネックスカードを作成してマネックス証券を利用すると良いでしょう。

②投資信託を積立購入する

証券口座を開設したら投資信託を積立購入します。

つみたて投資枠、成長投資枠とは?

新NISAでは、年間投資枠120万円の「つみたて投資枠」と年間投資枠240万円の「成長投資枠」が設けられています。

つみたて投資枠ではつみたて投資のみ行えますが、成長投資枠では一括投資とつみたて投資の両方が可能です。

そのため、つみたて投資に年間最大360万円あてることもできます。

なお、新NISAにおける非課税保有限度枠は1,800万円であり、最短5年で全ての枠を埋められます。

オルカンに関するQ&A

オルカンとS&P500どっち?

過去30年のパフォーマンスはS&P500の方が良いですが、どっちかで迷ったらオルカンをおすすめします。

長期的な視点で見ると、どの国の株式が好調になるかは時期によって異なり、例えば1980年代は日本、2010年代は米国の株式が大きく伸びました。

しかし、未来にどの国が経済成長を遂げるかを予測するのは難しいため、グローバル分散投資がリスク管理に役立つと言えます。

オルカンは時価総額加重平均を用いた投資信託であるため、企業の時価総額が大きいほどその組入比率が高くなります。

これにより、成長した国や企業は自然と組入比率が増加し、個別の国や企業の成長を予測する手間を省くことが可能です。

現在は米国が全体の62.3%を占め、日本が5.5%、英国が3.7%といった構成ですが、今後もし新興国が急成長すれば、この比率は大きく変動します。

このように、オルカンは国際分散投資の観点で魅力的な選択肢であり、リスクを抑えながら成長する可能性のある市場へ自動的に対応することが可能です。

詳しくは「【徹底比較】オルカンとS&P500どっちに投資すべき?」をご覧ください。

オルカンとS&P500両方はあり?

オルカンとS&P500の両方に投資するのはおすすめしません。

オルカンの約60%は米国の株式で構成されているため、S&P500に追加で投資すると、米国株への偏りが一層強くなります。

オルカンの最大の魅力は、全世界に分散投資できる点にあり、この広範な分散があるからこそ、リスクを低減し、さまオルカンが持つ「全世界に分散」という特徴が損なわれてしまいます。

さらに、投資信託は保有しているだけで信託報酬という手数料が発生し、コストが無駄に増加する可能性があります。

したがって、コストと投資効率を考慮するならば、オルカンを選択することで、全世界に分散しつつ、無駄なコストを抑えることができるでしょう。

ただ、投資の心理的な安心感や米国株の比率をさらに高めたいといった場合には、オルカンとS&P500の両方へ投資するのも一つの選択肢です。

詳しくは「【徹底比較】オルカンとS&P500両方に投資するのはあり?」をご覧ください。

オルカンは円安・円高になるとどうなる?

オルカンの約94%は外貨で構成されており、為替ヘッジも行わないため、為替の変動が投資結果に大きく影響します。

円安時に投資を始める場合、同じ金額で購入できる株数が減少しますが、円換算額が上昇するため、すでに保有している場合はリターンが増加します。

円高時に投資を始める場合、同じ金額で購入できる株数が増加しますが、円換算額が減少するため、すでに保有している場合はリターンが減少します。

ただ、円安・円高などの為替リスクは今後も起こり得ますし、長期的な視点で見れば、これらの影響は一時的なものに過ぎません。

政府や中央銀行の政策などによって為替は調整されるため、長期間にわたって見ると、上昇や下落が相互に影響し合い、全体としては相殺されることが多いです。

重要なのは購入するタイミングよりも長期間投資を行うことであり、円安や円高といった為替リスクは誤差の範囲に過ぎません。

詳しくは「オルカンは円安・円高になるとどうなる?為替リスクについて解説」をご覧ください。

まとめ

今回はオルカンだけに集中投資するリスクや対策について解説しました。

本記事の内容
  • オルカンだけでいいと言われる理由
  • オルカンに集中投資するリスク
  • オルカンだけでいい?
  • オルカンのリスクを抑えるコツ
  • 投資信託の買い方
  • オルカンに関するQ&A

シンプルかつ効率良く投資したいのであれば、オルカンだけで十分です。

オルカンは、先進国23ヵ国と新興国24ヵ国の株式約3,000銘柄で構成され、全世界の株式市場の約85%をカバーしています。

この広範な分散投資は、特定の国や地域の経済動向に左右されにくく、安定的なリターンを期待できる仕組みとなっています。

また、オルカンは時価総額加重平均を採用しており、時価総額が大きい企業ほど組み入れ比率が高くなるため、世界経済の成長が自動的に反映されます。

現在の構成比率は、米国が約62.3%、日本が約5.5%、英国が約3.7%となっていますが、新興国が成長すれば、自然とその比率が変わます。

したがって、オルカンだけへの投資はシンプルさと効率性を兼ね備えた投資戦略であり、多くの投資家にとって理想的な選択肢の1つと言えるでしょう。

なお、オルカンに投資するには証券口座を開設する必要があります。

まだ口座を開設していない方はこれを機に開設しておきましょう。

【おすすめのネット証券】

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